お知らせ
令和4年分確定申告の変更点
本年も残すところあとわずかとなり、確定申告のご相談も増えてきました。
毎年の事ではありますが、令和4年度の確定申告もいくつか変更がありますので、ご紹介させていただきます。
申告書の書式については、下記のリンクで公表されています。
内容については次のとおりです。
・確定申告書のAとBの統合
確定申告書Aが廃止となり、確定申告書Bと統合され、ひとつの様式になりました。
サラリーマンで医療費控除などの適用を受ける人や、給与と年金がある人など向けに簡易版として確定申告書Aがありましたが、AとBの区別はなくなり、単なる「確定申告書」となりました。
また、申告書第一表に「修正申告」欄が設けられ、修正申告書(別表)第五表も廃止されています。
・収支内訳書の変更点
令和4年分からは「業務に係る雑所得」について、前々年の年間売上が1,000万円を超えている場合、収支内訳書を提出することとなりました。
そのため、個人事業主の白色申告で添付する『収支内訳書』の書式で、左上に『営業等』と『雑(業務)』を選択する欄が追加されました。
背景としては、インターネットなどを利用した収入の多様化、副業の一般化など新しい経済活動に対応する課税強化の動きがあります。
曖昧な『事業所得』と『雑所得』の線引についても、所得税法基本通達の改正で取り扱いが変更となりました。帳簿付けや帳簿書類の保存がない場合、令和4年分以後は、基本的に業務に係る雑所得に該当する事となっています。
そのほか、住宅ローン控除については、控除率を改正前の1%から0.7%に引き下げ、所得制限も2,000万円以下と引き下げられています。
手続きについては、証明書類の電子データ提出の可能範囲の拡大、スマートフォンなので作成できる書類の拡大など利便性は向上しています。
来年度に施行されるインボイス対応などに注目は集まっていますが、例年12月には政府与党から『税制大綱』の発表があり、新たな改正や取り扱いの変更等も報道されます。
まずは確定申告をちゃんと済ませ、対応していきたいものです。