お知らせ
上場株式等の配当所得等・譲渡所得等の改正とその対応方法
2024年から新NISAが開始し、また、日経平均株価(225種)がバブル経済期だった1989年12月29日の水準を上回り、約34年ぶりに史上最高値を付けたことから株式投資に係る税務の相談が増えています。
そこで今回は令和5年分の申告から改正された上場株式等に係る所得税と住民税(市県民税)の課税方式の統一についてどういう点に気を付けて対応したらよいかを説明します。
いいとこ取りに改正が・・・
従来は上場株式等の配当所得等・譲渡所得等の申告について所得税と住民税の申告区分で異なる課税方式を選択することができました。これにより、所得税は配当控除を受けるために【総合課税で申告】し、住民税では国民健康保険料や介護保険料等に影響を及ぼさないように【申告不要を選択】するといったケースが多く見受けられました。
ところが 令和5年分の所得税の申告(住民税は令和6年度の申告)より、所得税と住民税(市民税・県民税)の課税方式が統一され、いいとこ取りの申告ができないようになりました。
節税等の観点からどう対応するか?
※前提条件:証券口座は特定口座(源泉徴収あり)とする。
ポイント①
所得税、住民税の金額だけでなく、以下の項目への影響も考慮する。(主なもの)
・国民健康保険、後期高齢者医療保険の保険料
・国民健康保険、後期高齢者医療保険の保険料の軽減割合
・国民健康保険、後期高齢者医療保険の医療費の自己負担割合
・介護保険料
・介護保険のサービス利用料の自己負担割合
・扶養者になれる所得金額の範囲内か
・本人の所得要件のあるものへの影響(配偶者控除、住宅ローン控除、住宅取得資金の贈与等)
・児童手当、特別児童扶養手当等
・高等学校等就学支援金制度
・ふるさと納税の限度額
ポイント②
申告する特定口座や配当等は選択できる場合がある。
・複数の特定口座がある場合には申告する口座を選択することができる(口座単位)
・一つの特定口座のであっても【譲渡所得等】と【配当等】が損益通算がされていなければ、どちらか一方だけを申告するという選択も認められる。(一つの口座内の全ての配当等について、申告を【する】・【しない】という選択)
・配当等について、特定口座への受け入れになっていなければ配当等の計算書の単位ごとに申告するかどうかの選択ができる。
ポイント③
制度について理解を深める
・総合課税(配当控除を受ける)と分離課税(譲渡損失と配当等の通算)の計算方法の違い
・配当控除の対象になる配当等を正しく理解する(外国株式、J-REIT、投資信託に注意)
・外国税額控除もきちんと適用する
上記ポイントの説明が難しく感じるようであれば、当事務所のような専門家を活用することも一つの選択肢だと思います。
株式譲渡等や配当等の申告も北村会計事務所へお任せください!