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経営力向上計画のメリットは即時償却だけではない!

公開日: 2024年6月10日

現在、経営力向上計画(B類型)の申請に向けて書類を作成しています。

工業会等による証明書を利用したA類型での申請に比べ、作成する書類の量や手続きが多く大変ではありますが、証明書の発行されない設備でも各種の支援対象となるため当事務所では積極的に利用を推進しています。

経営力向上計画の認定を受けた企業では圧倒的に取得した設備の即時償却(設備の購入金額の全額をその期の減価償却費として取り扱う)を適用することが多いのですが、他にもたくさんの支援制度あり、そのうち、ぜひともご活用いただきたい2つを紹介いたします。

①法人税等の税額控除(即時償却との選択適用)

即時償却は将来の減価償却費の先取りであるため、当期に支払う税額を大きく減らすことが可能になる反面、将来の減価償却費を先取りしている関係で、翌期以降の税負担は増えるという結果になります。これはどの期の経費として取り扱うかということで、経費になる総額が増える訳ではありません。

上記の理由により、経常的に一定金額以上の黒字である企業の場合には即時償却よりも対象となる設備の10%(資本金3000万円超1億円以下の法人は7%)の税額控除を受ける方が有利であるということになります。ただし、これは理論上の話であり、今後も黒字が継続するか?、資金繰りに与える影響はどうか?等によりどちらのメリットを受けるか経営者の方に判断を頂いています。


②金融支援(日本政策金融公庫等による融資)

設備の総額が大きい場合には借入により資金調達を行うことが一般的でありますが、日本政策金融公庫による融資の場合、以下の利率が適用されます。

(中小企業事業)基準利率(ただし、設備資金(土地及び建物に係る資金を除く) については、2億7,000万円を限度として特別利率②) 

中小企業事業(主要利率一覧表)

(国民生活事業)基準利率(ただし、設備資金(土地及び建物に係る資金を除く) については、特別利率B)

国民生活事業(主要利率一覧表)


日本政策金融公庫の融資は固定金利であること、特別利率は民間金融機関の利率に比べて有利な場合が多いことからご利用を検討されてみてはいかがでしょうか。


上記のとおり経営力向上計画の認定を受けた場合には大きなメリットがありますので、手間やコストが掛かったとしても積極的に活用することをお勧めいたします。

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